ヴェルサーチェ(VERSACE)の2024-25年秋冬コレクションが、イタリア・ミラノにて発表された。
今シーズンのヴェルサーチェは、反逆的なスタイルと優しい心のアティチュードを表現。それに伴い、ドナテラ・ヴェルサーチェがイメージしたのが、野性的な魂を持ち、初々しくもセクシーな少女と、彼女のソウルメイトで内気な天才少年だ。彼ら2人は、新たなルールを作るためにルールを破っているのだと語るドナテラは、コレクションにおいても既存のフォーマルなテーラリングのルールを、様々な角度から打ち破るようなルックを提案している。
それを示すように、端正であるはずのテーラリングは、広めの肩幅でありながら、ウエストはまるでコルセットのようにタイト。メンズジャケットの様相と、フェミニンな仕立てが共存している。また肌が透けるシフォンシャツやドレスに上品さを与える白い襟は、あえて鋭利に尖ったスワローテイルにカットし、タフな印象をもたらした。
ブランドを象徴する“メドゥーサ”のゴールドボタン、ジュエル刺繍、スパンコールといった装飾にも注目。ダメージ加工を施したデニムのロングコートには、ゴールドのメドゥーサボタンが連なる。またノーカラーカーディガンとホットパンツのセットアップには、おだやかなヌーディーカラーをベースにしながらも、スパンコールを不規則に配すことで、反抗心を表した。
ツイードには、アトリエ ヴェルサーチェ(Atelier Versace)の生地を使用し、とことんラグジュアリーに。煌めくクリスタルのビジューを生地に混ぜ込み、ミニドレスやジャケット、ロングコートとなり展開された。特にミニスカートは、真っ黒のレギンスやレザータイツとコーディネートしている。
コレクションでは、新作のクロスボディバッグ「メドゥーサ '95」や、ショルダーバッグ「プロテア」もお披露目。「メドゥーサ '95」は、柔らかなナッパプロンジェレザーを採用し、ピローのような見た目と、心地良い手触りのアイテムに仕上げた。