ランウェイショーの3Dライブ配信やオンラインショッピングを組み合わせた「ランウェイ・トゥー・リアリティ(Runway to Reality)」、ショーアイテムをオンラインオーダーできるストアイベントなど、消費者とファッションショーを結び付けるデジタルプロジェクトを行ってきたバーバリー。

そのバーバリーのFacebookのファンユーザが、ラグジュアリーブランドとして最多の300万人を突破した。最近では、Facebook上でチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるクリストファー・ベイリーに対し質問を募集し、クリストファー本人が回答するなど、ファンや顧客と相互にコミュニケーションを図っている。

左) バーバリー チーフ・クリエイティブ・オフィサー クリストファー・ベイリー
右) Facebookファン300万人突破に対するクリストファー・ベイリー直筆のメッセージ

また、デジタルツールを積極的に活かし、上手にブランディングを行っているバーバリーは、「Art of the Trench」(artofthetrench.com)というソーシャルメディアを活用したブランド体験ができるサイトも運営。このサイトはバーバリーのトレンチコートを着た人たちのスナップ写真を集めたサイトで、自らの写真も投稿できる。twitterやFacebookのアカウントも連動してユーザが参加できる画期的なソーシャルメディア。

以下、ジョアンナ・シールズ(FACEBOOK EMEA 副社長)のコメント
- バーバリーはもはやファッションブランドではなく、急成長するメディアとして独自のコンテンツを発信し続けています。バーバリーはファッションブランドの中では、最も多くのFacebookのフォロワーがいます。その成功は、ただ素晴らしい洋服を作っているからではなく、ソーシャルメディアを活用し消費者と対話することにより、彼らの興味を引くような話題をコミュニティー内で作り出すことがいかに重要かということを理解しているからです。バーバリーは、Facebookにてインディーズのバンドをプロモーションしたり、The Art of the Trenchで最もスタイリッシュな人々を紹介することにより、消費者に対して一方的に情報や広告を発信するのではなく、彼らに新しいメディア体験を提供することによりブランドを構築しています。

そんなバーバリーは今月発表された2011年4-9月(上期)決算で大幅増益となった。これはアジアでの高額品の需要拡大が大きな要因。前年度同期よりも純利益が約68%も増加した。ソーシャルメディアを有効に活用し、ブランディングの確立、オンラインでの販売といった手法を上手く活かし、これからも好調を維持していくだろう。