2015年2月25日(水)、アルベルタ フェレッティ(ALBERTA FERRETTI)がミラノファッションウィークで2015-16年秋冬コレクションを発表。
会場のスクリーンには、木々とその間から昇る朝日が映し出された。ボタニカルモチーフを得意とするブランドならではの、爽やかな演出だ。これから始まる新しい1日。そんなフレッシュな空気に添うように、今シーズンは珍しくパンツスタイルが打ち出された。
パンツと組み合わせたのは、ロングコートやベスト。しかし、女性らしい品のある雰囲気が漂うのは、素材選びと装飾のおかげだろう。素材は光沢やハリ感のあるものを選択。全面にあしらわれた花模様やサイドに施した真っ赤な刺繍などがアイテムを飾り、高貴なムードを振りまいた。
また今シーズンを語る上で、フォークロアの要素は欠くことができない。大胆な刺繍入りのベストやベロアスカート、ペプラムトップス、スタンドカラーのフリルブラウスなどが展開。中でもゴールドやボルドーなどのビーズが飾った、スキンカラーのミニワンピースは、ゴージャスで目を引いた。
昨シーズンに引き続き、立体的な草花は、蔓のようなくさり模様と共にドレスに華を添えた。中盤で登場したブラウンのロングコートは、波のようなうねりが全体を覆い、まるで幹のようにずっしりとした存在感だ。
今シーズンは、フェミニンなシルエットや繊細な装飾、自然へのフォーカスは尊重し続けながらも、民族的なエッセンスをより色濃く出すことで、エネルギッシュでパワーのあるコレクションに仕上がった。