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2015年3月9日(月)、ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)の2015-16年冬コレクションが、パリで発表された。バックステージから大きな拍手が響き、高揚感が溢れるパレ・ガルニエで、ショーはスタートした。
今季目に留まるのは、コルセットから想を得たかっちりとしたシルエット。それはハイウエストのパンツやラップスカートをドッキングしたトップスから見てとれる。またウールのロング丈コートは、彫刻的なフォルムを造り出し、知的で強かな女性像を表現しているようだった。
一方で、アシンメトリーなニットは、引き伸ばされた袖や裾を持ち、風の動きを楽しむかのように軽やかな表情を見せる。素材のやわらかさを活かし、流れるように肌に添うラインは無防備にくずれて、さりげなくセンシュアルな一面を覗かせる。
また環境を大切にしているブランドらしく、ドレスやスカートにあしらわれた、フローラルブロケードがコレクションに明るさをもたらしていく。グリーンやブルーなどの鮮やかなパレットが、豊かな大地や自然を想起させた。
その他、フレアパンツやショルダーラインにメタリック素材を差し込んだドレス、マスキュリンなジャケットなどが展開されたが、なんといってもファブリックや色彩で作り出す、オーガニックなムードが今季もポイントだ。中でもファーに見せたオーバーコートは、ステラのポリシーを顕著に表現しているよう。動物実験廃止を訴える「Fur Free Fur」のステイトメントを発信する姿勢からは、安心感すら覚えるのであった。
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