ミラノファッションウィークにて、ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)が2011-12年秋冬コレクションを発表した。マリアカルラ、カルメン・カース、ナターシャ・ポーリーなどスーパーモデルも集めたショーには朝早くから多くのファッション業界人が集まった。
抑制と解放という2つの要素の調和を図ったという今シーズンのボッテガ・ヴェネタ。コレクションはすっきりとシンプルなラインと、ディテールの職人技が冴え渡る装飾的なラインの2つに大きく分かれる。
前半のカラーパレットはホワイトを基調としてイエローとレッドのバリエーションを展開する。トパーズ、ガーネット、オレンジなど、様々な色味が繊細な感性でコントロールされ、全体としても美しいバランスを保っている。モヘア・ウール、シフォン、カシミアなど、特徴的なテクスチャーを持つ素材を使い分けることで微妙なニュアンスを表現する。
後半は精巧な職人芸を駆使した装飾的なドレス群。精細を極める黒のレースをキーモチーフに、ここでもイエローやオレンジ、ペリドットグリーンなどにレースを重ねて複雑な質感を表現する。ドレスの大部分は膝上丈で、わずかにAラインを描いている。最後に登場した4体のフルレングスドレスは例外で、まるで彫刻のようなシルエットと、最上質のシルクの輝くような発色が圧巻だ。