ミュベール(MUVEIL)の2016年春夏コレクションは、「Geeky intelligence woman going on safari」がテーマ。舞台は、真面目な女の子が夢の中で見た、ちょっと現実離れしたサファリ。可愛らしさとユーモア、そして少しの毒っ気をプラスして、ドリーミーな世界を築いていく。
活き活きとした野性動物や広大な大地といった、サファリを連想させる要素は、プリントや刺繍で表現している。ゾウやキリンなどの動物たちや青々とした木々をモチーフにしたプリントは、図鑑からヒントを得ているためか、とてもリアリスティック。カメレオンやカエル、トンボは、ビーズやビニル素材を用いたエンブロイダリーで描かれ、チャーミングな印象だ。
また、テーマを象徴するサファリシャツは、サンドカーキで染め上げた。バックスタイルにサルの刺繍を施したり、裾にフリルを配したりして、柔らかい雰囲気に仕上げている。
モチーフはキャッチーだが、ワードローブの根底にあるのは上品さ。目の覚めるようなスカイブルーのスカートにはプリーツ加工が施されているし、バナナプリントのスカートは膝下丈に設定されている。デコラティブなデニムパンツやスカジャンも、華奢なキャミソールやフリルブラウスと組み合わせて、ロマンティックなスタイルへと昇華。ナイトサファリからイマジネーションを膨らませたガウンも、レース素材を採用し、麗しい表情を持っている。