アウラ(AULA)の2016年春夏コレクションが2015年10月16日(金)、恵比寿のザ・ガーデンホールにて発表された。ブランド初のランウェイショーとなった今季は、メキシコの現代画家「フリーダ・カーロ」にインスパイアされ、彼女の女性らしさや芯のある強さを表現した。
ショーの始まりはフリーダの故郷・メキシコのドライな風を運ぶかのように、麻やコットンを用いたガーメンツが多く登場。そんなナチュラルな素材感の中に、シアー感のあるトップスを合わせ、アクセントを加えていた。また、たくさんのラッフルが揺れるスカートは装いにフェミニンさを感じさせる。
続いて陽気な音楽と共に、レッド、ピンク、オレンジ、ブルーなど鮮やかなカラーパレットが目に飛び込んでくる。そんな色彩は、ワンピースのエスニック柄や、マルチボーダーなどのデザインに落とし込まれていた。またフラワーモチーフは、まるでフリーダ自身が好んだスタイルを表しているよう。
ラストは雰囲気が一変し、重々しい音楽が響く中、モノトーンの装いが続いた。肌が透けるレースと、マニッシュなジャンプスーツなどの組み合わせ。そんな着こなしは、彼女のフェミニンさの中に潜んだ、逆境に負けない強さを表現しているかのようだった。
ショーの後、デザイナーの川島幸美は「フリーダ・カーロの繊細さや、芯のある強さが、ブランドの打ち出す女性像にマッチした。」と語った。そんな画家の一生を服に落とし込んだコレクションは、彼女の波乱万丈でドラマティックな人生を見事に描き出していた。