イザベル マラン(ISABEL MARANT)の2016年秋冬コレクションは、「ブリティッシュパンク」から着想を得たデザインが特徴。パレ・ロワイヤルの特設会場を挑発的なアティテュードで闊歩するモデル達は、パワフルなアイテムを身に纏っていた。
チェック柄のコートやバイカージャケットをルーズに着こなしたスタイリングが目を引く今シーズン。所々にマスキュリンな要素を織り交ぜ、コーディネートにキレをもたらしている。特にアクセントになっているのが、光沢のあるレッドのアイテム。ラップスカートやロングコート、スキニーパンツ、ベルト……。グレーやブラック、オフホワイトなど落ち着いたパレットにピリッとしたスパイスを効かせている。
アーガイルや千鳥、マドラスチェックなど一口にチェックといえど幅広い模様を披露。また、ゼブラ柄をパンツやアウターに取り入れることで、モノトーンの世界観を生かしつつ、パンチの効いた表現を提案した。
フェミニティを感じさせながら、ロックなテイストを感じられるのは、1枚の布でできているかのような、シンプルなドレスやボディスーツ。まるで布を体に巻きつけるかのごとく、ナチュラルな装いは、女性のボディラインを尊重しながらも、自然にできたシワが、重層的な質感を生んでいる。