ジョウタロウ サイトウ(JOTARO SAITO)の2016-17年秋冬コレクションが、2016年3月16日(水)に渋谷ヒカリエで発表された、「GO BEYOND」を掲げた今シーズン。伝統的な着物の中に、革新を生み出し続けるブランドらしいコンセプトだ。
「伝統的な日本文化に加えて、サブカルチャーなど新たな要素も立派な日本の文化になりつつある。その中で着物もリロードしながら最新を取り入れていった」と話すデザイナーの斉藤。
その最新さは、デニム生地やジャージ生地を着物に落とし込んだり、アルパカを使った温かなコートを提案したり、マフラーを取り入れた冬の着こなしを披露したり…とモダンな風を吹き込んだ。その一方で、伝統の基本を残しつつ、最新性をリミックスするさじ加減をしっかりと吟味したという。
毎シーズン、ポップな洋楽に乗せてショーを届ける同ブランドだが、今回はさらにラップやロックミュージック、ラテン音楽なども採用。着物をエンターテイメントとして“魅せる”ショーには外国人観客も多く詰め掛けた。見せ方や着こなし、素材をリロードしていくことで伝統を守りつつ、着物をユース世代や海外層にまで広げていく革新者としての可能性をさらに感じさせた。