ジャスト カヴァリ(JUST cavalli)の2012年春夏コレクションが、ミラノファッションウィークで発表された。今回のコレクションのキーワードとなった「ロマンティシズム、愛らしさ、軽快さと前向きさ」は、デザイナーが現代のコードと共に再解釈するカヴァリスタイルの原点回帰を意味する。
薄い水色や柔らかな黄色、ヌーディーなベージュなど淡いトーンの服が多かった今回のコレクション。シアサッカーやシルク地のふんわりと広がる裾が印象的なマキシドレスは、豊かな大地に舞い降りた少女を彷彿とさせる。スキニーパンツに合わせるのは、ショート丈でまさに空気を含ませているかのごとくエアリーなブラウスだ。裾や袖をひらひらと風になびかせたその姿は、現代に蘇った女神であるといえよう。
ガーリーでロマンティックな服とは対照的に、パイソン柄やファー使いが大胆で特徴的なワイルドな服もショーの後半には目立った。ロベルト・カヴァリが自身の旅で撮影した写真から生み出されるというプリントは、雄大な自然の持つ開放感からインスパイアされている。
アクティブで自然を駆け巡っているかのような少女らしさを残しつつも、確固とした意思を持つ大人への階段をのぼりゆく、そんな過渡期にいる少女達のイノセントさを体現するコレクションに仕上がった。