ロンドンファッションウィークで発表されたGiles(ジャイルズ)の2012年春夏コレクション。眩いほどきらきらと輝く会場に、純白のスーツの大きな白鳥の仮面で顔を覆った怪しくも美しいファーストルックが登場し、ショーが始まった。
Wildfowl & Wetlands Trust(湿地帯保護団体)からインスピレーションを受けたという今回のコレクション。大胆なグラフィックデザインで白鳥をプリントしたスカートやワンピースや、ゴージャスな社交界のパーティーに出かけたくなるようなドレスにも羽のようなプリントやフェザーを用い、白鳥をモチーフにしたアイテムやルックが多く見られた。
ホワイトのTシャツに羽模様の立体的なカットワークを施したメタリックなスカートの組み合わせには、ホワイトのフレームのアイウェアをプラスし優雅に水の上にたたずむ白鳥のようなスタイリングが完成した。またシースルー生地に可憐に舞う羽を無数にあしらった情熱的な赤のワンピースは、凛とした女性像を連想させる。
カラーパレットには赤やシルバー、ホワイト、ピンク、グレイなどを用いて鮮やかでエレガントな雰囲気に仕上げた。上質な素材を用いてラグジュアリーなアイテムを作り出している。途中、ホワイトのファーストルックとは対称的にブラックスワンで顔を隠したルックや日本を代表するモデルのTAOも登場するなど、エンターテイメント性にも富み、エキセントリックでエレガントなコレクションが今回も繰り広げられた。