スポーツマックス(SPORTMAX)が、2017年プレフォールコレクションを発表した。
今シーズンの着想源となっているのは、19世紀に活躍した芸術家、ジャン・アルプ。彼のコラージュや彫刻といった造形作品は、色彩や質感は無機質であるのに、まるで生命が宿っているようにグニャリとうねる有機的なフォルムを持つ。コレクションでは、そんな抽象性の中に生き生きとしたリズムを持つ彼独自のシェイプを、洋服のシルエットや柄に翻訳。リズミカルなフォルムや、ヴィヴィッドなカラーで、コンテンポラリーかつフェミニンな装いを演出した。
ディテールや柄には、曲線を多用。ベーシックなワンピースやシルクのチュニックも、アシンメトリーな曲線にカットしたスカートの裾部分や、胸元にたっぷりと配されたフリルが、印象的なデザインに仕上げる。サーキュラースカートは、大きくうねる裾の曲線が、有機的で立体感のある不思議なフォルムを描く。球体のオブジェクトを配したスエードのバッグやベルト、シューズを合わせることで、様々な線が混ざり合い、リズミカルで抽象的な世界が生まれる。
さらに、オーバーサイズなシルエットも、グラフィックな柄やカットに共鳴する。肩の位置を落とした大きめニットは、丸み帯びたフォルムや、たっぷりとたゆらせたネック部分が曲線の連続を生んでいる。また、モノクロームのニットワンピースも、袖や肩にボリュームを持たせ、抽象画のような柄とバランス良くマッチする。
カラーは、ホワイトやブラックといったモノクロームで最低限に抑え、パープルやピンクなど甘くヴィヴィッドなカラーを効果的に差し入れることで、程よいフェミニンさを演出。また同時に、ミニマムながらも抑揚のあるカラー使いが、抽象的なデザインと呼応し、スタイルのコンテンポラリーなムードを高めている。