サポートサーフェス(support surface)の2017年秋冬コレクションが、2017年3月22日(水)豊洲・Brillia ランニングスタジアムにて発表された。
今季、デザイナーはボディと服の関係性に焦点を当て、重量感のある生地で構成される秋冬ファッションの内側から、ボディの気配を感じさせた。
ボディの気配を伝えたのは、分量感のあるドルマンスリーブのトップスに代表されるような、布のゆとりが生み出す自然な動きが魅力的な服だ。腕や脇の周辺を自由に揺れ動く布が、身体のラインを隠すようでいて、ボディを暗示する。 また、胸下の切り返し部分に大胆なタックが入れられた黒のワンピースも、大きなシルエットの下にあるボディを意識させ、ほのかな色気を運んだ。
カラーパレットは、ブラックやグレー、ダークグリーン、ネイビーといった重厚なカラーが中心。にも関わらず、全体を通して爽やかな印象にまとまっているのは、真っ赤なアネモネを散らした花柄テキスタイルや、ラメのような光沢感とハリ感を出したオリジナルジャカード、キラキラ輝く総スパンコールの生地といった、個性的なマテリアルが服の随所に散りばめられたからだろう。
とりわけ印象的だった素材であるレザーも、リアルレザーより軽くて薄い人工皮革を使用している。それらにボンディングを施したり、光沢感の出る箔を貼ったりし、リアルレザーではあり得ない、軽やかで、表情豊かな効果を生み出す。
素材選びやパターンに見られる、何気ないようになされた努力や、表に直接は表れない色気が、真に美しい女性の姿を、私たちに伝えてくれたようなコレクションだった。