エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)がホームタウン・ミラノを飛び出し、ロンドンへ。ロンドン・ファッション・ウィーク期間中、市内東部のTOBACCO DOCKで2018年春夏コレクションを発表した。
エンポリオ アルマーニの根底にある「自由な精神」に改めて向き合った、今季のテーマは「freEAdom」。パステルトーンを基調にした淡い色合い、そして空気をはらんだボリューミーなシルエットで、フリースピリットを持つ女性の美しさを描き出した。
アルマーニらしいテーラードと並んで登場するのは、カーゴパンツやフーディトップス、ウィンドブレーカーといった軽快な装いだ。さらに、リゾートシーンを想起させるキャミソールドレスやミニ丈ワンピースも並ぶ。それらは、柔らかな風合いのコットンや光沢のあるシルク、シースルー素材といったファブリックで仕立てられ、軽やかさと同時にピュアな透明感も持ち合わせている。
シルエットはふわりとした広がりをポイントに。ワンピースは流れるようなラインを作り、裾はアシンメトリーにカットアウト。ロングスカートはギャザーを寄せてソフトなラインを作り出す。ミニ丈のドレスのスリーブは天使の羽のように広げ、フーディトップスは肩のラインを落としコロンと丸みのあるフォルムを完成させた。
しかし、今季の一番の決め手となるのは、海の生き物たちの登場だろう。カニや魚などのモチーフは寄せ集めて総柄プリントに、透け感のあるドレスの上には、どどんとカニのイラストを乗せ可愛らしく仕上げた。海の泡のような大振りなスパンコール、シルクが放つ豊かなツヤ感、波のように流れるマルチカラーのストライプといった、デコレーションや色柄と交われば、まるで海の世界に舞い降りたようなロマンティックな気分に浸ることができる。