エトロ(ETRO)の2022年春夏メンズコレクションが発表された。
エトロが今シーズンのテーマに掲げたのは「喜びに満ちた恵みの旅」。キーン・エトロが思い描いたのは、夢と現実が交錯するような土地だ。“太陽が降り注ぐ土地で行われる考古学の調査”をイメージしながら、エトロのシグネチャーであるノーマディックスピリッツをベースにしたプレイフルなコレクションを作り上げている。
シーズンを象徴するのは、ハッピーなムードを運んできてくれるビタミンカラー。ペイズリー柄ニットウェアを構成するオレンジ&グリーンのカラーパレットは、柑橘園の上に上る太陽からインスパイアされたものだ。パジャマのようなシルエットのセットアップには、室内装飾に着想を得たアイコニックなパターンを極彩色で描いている。
対照的に、コレクションの後半で現れるのはミステリアスな夕暮れを連想させるダークな色調。シアーシャツは、夜が更けるにつれて深みを増していく空のようなネイビーカラーで。コーディングを施したキャンバス素材のメタリックパンツは、夜空に瞬く星々の輝きを思わせる。
コーディネートは、ノーマディックなスタイルに、スポーティーなアイテムを掛け合わせることで、軽やかな抜け感を演出。エキゾチックなカフタンルックの足もとにスタッズ付きのスリッポンを差し込んだり、ペイズリー柄シャツにクラシックなテニスウェア風ニットベストをレイヤードしたりと、自由な精神でスタイリングを楽しんでいる。
なお、今シーズンは、キーン・エトロの思想と人生に大きな影響を与えたミュージシャンであり、芸術家・思想家のフランコ・バッティアートにオマージュを捧げたコレクション。2人はかねてからの友人で、フランコ・バッティアートがリリースしたアルバム「Mondi Lontanissimi」のツアーでは、キーン・エトロが衣装を担当したこともある。ショーミュージックにも、フランコ・バッティアートの名曲「L’Era del Cinghiale Bianco」が採用された。