カルヴェン(CARVEN)の2018年春夏コレクションが、パリ・ファッション・ウィーク3日目の2017年9月28日(木)に発表された。
新クリエイティブ・ディレクターに、セルジュ・ルフューを迎えて初めてのショー。そのフレッシュさを体現するように、会場にはパリ市内の大学FACULTE DE JUSSIEUが選ばれた。
新生カルヴェンの印象は、スポーティな要素とワークテイストが盛り込まれていて若々しい。また、ウェアラブルであることがデザインの念頭にあるようで、都会に溶けこみやすい程よいデイリー感がある。
統一されているのは、アシンメトリーなシルエット。前は短く後ろは長く、または反対のフォルムがほぼほぼ全てのピースに落とし込まれた。トップスに関しては、8の字のような凹凸が多く起用され、丸みのあるアームやショルダーに対して、ウエストはキュッとタイト。ギャザーを寄せたり、ベルトを配したものもある。
アイテムは、プリーツスカートやノースリーブワンピースなど、女性のクラシックウェアを基調に。そこにクロップドタイプのキルティングダウン、ワークジャケット、ラガーシャツなどが組み合わされる。
気の利いた繊細なディテールも印象深い。シャツに部分的に描かれたイラストや、キャラクター風のワッペン。スカートやパンツには、フリンジ、パールなどを使った立体的な刺繍がランダムにあしらわれている。
若々しい感性から、ポップな模様も生み出された。鳥やアルファベットをモチーフにしたプリントは、思わず見惚れてしまうほど可愛らしい仕上がり。ただ、色使いがカーキやベージュ、ブラウンなど落ち着いているためか、主張は強くなくひっそりと潜めているような印象だ。