ミュベール(MUVEIL)の2018年春夏コレクションが発表された。テーマは「Wish upon a starー星に願いを」。
星座に幸運をのせて人々に穏やかな幸せを届けたい…そんなデザイナー中山路子の想いの詰まった新作は、スターモチーフが主役。夜空に輝く星々は、繊細なレースとなりジャケットやパンツへ、願いを叶えてくれる流れ星はスパンコールスカートへと形を変える。
自分の星座を選べるようにと揃えた、12種類のプリントシャツ。真っ白なキャンバスには「HOROSCOPE」のロゴ、そして星座モチーフのワンポイント刺繍を添えた。ただし、さそり座だけは特別。両手を上げて踊っているかのようにな2尾のさそりを描いたカットソーも揃えている。
昔の天体図をイメージして作られたオリジナルテキスタイルは、ノスタルジックなアイコンを一つひとつハンドメイドでプリントしたもの。ホワイト、ネイビーと2色揃うプリーツスカートやワンピースの裾には、それぞれ差し色として強いマゼンダとターコイズを加えた。
今シーズンのミュベールは、強い意志をもって生きる現代の女性たちに向けたものでもちろんあるが、同時に中山の祖母と1920年代に光り輝いていた銀幕女優たちへ捧げたものでもある。
1920年代のミューズたちのように、女性らしさへのアプローチはクラシカルで控えめに。肌を露出させたり、ボディラインを強調するのではなく、身体の動きを通して伝わるテキスタイルの揺らめき、流れによって、女性的な品格と官能性を伝える。ギャザーをふんだんに寄せたフレアスカートは、惜しみなく使った布地によるボリューム感がポイント。ぼてっとするのではなく、ふわりとした上品な広がりは、舞台衣装のように優雅である。