何を書いていたのか、すごく気になりますね。
渡邉:そうですよね。でも、それは彼らにしかわからない。
ほかにも、翌日が彼女の誕生日で、あらかじめデートの約束はしているけど、改めて誘いたいという男性がいて。メッセージカードにエンボスされている「TOMORROW」「DINNER」「USUAL PLACE」を囲ってその夜に渡した、という話も聞きました。
もっと素敵なエピソードがたくさん出てきそうですね。
渡邉:そうなんです。こんな風にそれぞれ贈り手と受け手との間に何かしらのストーリーがある、生まれるというのが本当に嬉しくて。
贈り手がメッセージをしたためるとき、受け手の顔を浮かべながら書いてくれれば嬉しいし、その寄り添う言葉、単語同士をつなぎ合わせることで生まれる、2人の間だけで意味を持つメッセージがあってほしいですね。そして、今後この花のコサージュやイヤリングが、そのメッセージを思い出させるようなきっかけになればいいなと思っています。
実際に今、こうして手に取ったお客さんたちの声を聞いて、宮前さんはいかがですか。
宮前:自分たちのやりたかったことができているなと実感しています。そして、この花をきっかけとして、(「スチームストレッチ」を)いろんなものに派生できるのではないかと思っています。今回は、たまたま手紙を纏う花束になりましたが、いろんなアイデアを繋げていけば、もっと大きなプロジェクトが生まれる気がします。
今後、どんなものを作りたいというプランはありますか。
宮前:シンプルに言うと、お客さんに喜んでもらえるモノを作る。
これだけモノが溢れる時代。日々葛藤しながらものづくりをしています。でもやっぱり、作るからには意義のあるものづくりをしたいんです。だから、「喜んでもらえるモノって何だろう」ということを日々、自問自答しています。
宮前さんが考える、今デザイナーがやるべき「ものづくり」って何だと思いますか。
宮前:ただ外側をデザインするだけがデザイナーの仕事ではなくなってきている今、求められる商品は、新しい付加価値のあるモノだと思うんですよね。モノの持つ機能や作られる生産現場、込められた作り手の思いなど、こういった複合的なものを繋いで、世の中に送り出さなきゃいけない。これからに繋げていく意味でも、「FLORIOGRAPHY」は大きなきっかけを作ってくれました。
ISSEY MIYAKE, FLORIOGRAPHY ※2017年12月25日(月)まで
コサージュ 6,000円+税
イヤリング 10,000+税
カラー:ピンク、シルバー、ゴールド
※ゴールドのみ路面店とオンラインストア限定。
取り扱い店舗:全国のISSEY MIYAKE店舗とオンラインストア
【問い合わせ先】
ISSEY MIYAKE INC.
TEL:03-5454-1705