ファクトタム(FACTOTUM)は、2018年春夏コレクションを発表。
インスピレーションの源となったのは、19世紀の画家、ラルフ・アルバート・ブレイクロック。アメリカのインディアンが暮らす野外の風景を、深みのある陰影と色彩で描く。印象派の影響から抽象的なタッチを特徴とし、鑑賞者に余韻を残す作品が特徴的だ。今回のコレクションでは、そんなラルフ・アルバート・ブレイクロックの絵画作品を引用したシャツや、デザインに落とし込んだニットなどとともに、モダンな70年代スタイルを描き出す。
森林に溶け込むような、様々な深さのグリーンが混在するプリントシャツは、ゆとりのあるシルエットと柔らかな生地によるドレープが特徴的。静かに、かつ表情豊かに存在感を放つアイテムだ。ショートパンツと合わせて、より開放的な印象に仕上げている。
グリーンとライトブルー、ブルーとネイビーのバイカラーニットは、ざっくりとした質感が柔和さを演出。かけ合わせた色同士が馴染み、ナチュラルでリラックスしたムードが印象的だ。
レザージャケットは肩にかけて落ち感がある。気負わずに羽織ることができ、まるで長年着てきたかのような親密さを表しながらもクリーンなデザインとなっている。合わせるのは、プレーンなホワイトのカットソーとショートパンツ。シンプルなスタイリングは、自由にかけまわる少年のような真っすぐさを連想させる。
カーキとブラックのラインをアクセントにしたベージュのシャツは、そのカラーリングとミニマルなフォルムがどこかレトロな空気感。中性的なデザインによって、上品さやつかみどころのないアーティスティックな世界観を見せた。