2012年3月23日、ファセッタズム(FACETASM)の2012-13年秋冬コレクションが発表された。テーマは「Because I Was Certain That It Must Be Something Ahead of This, I Made It」。何かやれば、その先に何かがきっとある。「いろんなファッションが大好きなので、かっこいいと思えるものにいろいろ挑戦したいと思った。(テーマには)どこまで伝わるか分からないけど、やらなきゃ伝わらない、という想いを込めました」とデザイナーの落合は語る。
赤や緑のタータンチェック、ツイード、ムートンなど冬の定番素材が、ユニークなデザインとスタイリングによってイメージをがらりと変えた。バイカージャケットやショートジャケットにマントを重ねたアウターや、チェックのキルトスカート風のパーツをヒップに取り付けたパンツなどに、「かっこいい服を作りたい」という純粋な想いが詰まっている。ポップに仕上げたムートンジャケットやムートンのショートパンツもありそうでなかったデザインだ。
アクセサリーにもこだわりを見せた。メンズのシューズにはウエスタンブーツの柄のカバーを。これはいろんなシューズに組み合わせて楽しめるように作られている。クッションみたいなマフラーにもバッグにもワシのパッチワークが。
フェノメノンとのダブル・ヘッドライナー・ショーとして発表された今回のショーについて、「フェノメノンは大好きな先輩のブランドです。東京を楽しくしたいというのが共通の想いです」と落合は語った。セレクトショップTHE CONTEMPORARY FIXのオーナー吉井雄一がオーガナイズするVERSUS TOKYOの一員として、イタリアのピッティ・ウオモ(メンズプレタポルテの見本市)に参加したファセッタズム。ショーを観終わった吉井は、「2回目のショーなのにここまでやれるなんてすごい。広い世界を見てきたからだね。もうこれは、"東京らしい"を超えて、インターナショナルでも通用するコレクションだよ」とコレクションを高く評価した。