パリファッションウィークで発表されたクロエ(Chloé)の2012-13年秋冬コレクション。イギリスの"フェスティバルガール"のスポーティでリラックス感のある雰囲気と、洗練されたフレンチテイストをミックスした今回。「詩的でチャーミングな方法で様々な要素をミックスしていて、強いイノセンスもあわせもっています」とクリエイティブ・ディレクターのクレア・ワイト・ケラーは語る。
カラーパレットにはキャンディーピンク、レモン、アプリコット、ダスティブルー、ミントといった優しい色と、キャメルや茶色といったシックな色を使用。パーカーやジョギングパンツ、ボーイフレンドキュロットといったスポーティなアイテムが多いが、色や素材でフェミニンなものへと仕上げた。ゆったりとしたパンツはシルク素材で、歩くたびに優雅なシルエットを描く。ブリティッシュスタイルのミリタリーパーカもバリーション豊かで、中でもパッド入りやキルティングコットン、シルクのジャケットやフード付きケープ、パッチワークのシープスキンコートが目を引く。また伝統的なキルティング加工だけではなく、モダンな日本のファブリックにヒートエンボス加工を施し、流れるような質感を生み出している。繊細なレースが施された服たちも美しい。オフホワイトのレースに、パールの付いたレースのフラワーモチーフがあしらわれたドレスは、デザインはシンプルながらも存在感のある一着だ。
さらに今季のキーバッグのひとつであるキルティングレザーやプレシャススキンのチェーンストラップ付き3WAYバッグ"LUCY"にも注目。
ケラーがクリエイティブ・ディレクターに就任して2回目のコレクションとなった今回。スポーティで爽やかなデザインと、フェミニンで洗練された色使いや素材の組み合わせが新鮮だ。