アリス アンド オリビア(alice + olivia)が2018年プレフォールコレクションを発表した。今シーズンの起点となったのは、映画『つぐない』。作品の舞台である1930~40年代の雰囲気がインスピレーション源となってコレクションに反映された。
この時代は、ファッションの既製服化が進み、アリス アンド オリビアが生まれたアメリカのファッションが盛んになった時期。そして女性の社会進出にともない、女性服そのものも進化を遂げた時代でもある。
当時の趣は、自立した女性をシーズンミューズとして掲げることで表現した。象徴的なのはパンツスーツの起用。シングルボタンのスリムなスーツスタイルは、凛とした女性そのものを体現しているように映る。そこに今季は大胆に花模様を配置。肩から腕にかけて、そして身頃や足回りもピンクやオレンジで彩られた大輪のフラワーを咲かせることでフェミニニティを際立たせ、反対に女性の力強さなどを強調させた。
40年代に生まれたミディ丈のスカート。機能性とともに知的さも兼ね備える当時のアイコンは、ソフトカラーのレザーで再現。
シルエットは、ファースリーブニットや肩パッド入りのジャケットなどを筆頭に、肩周りに重量を持たせたボリュームシルエットが主流。ロマンチックな花柄やレースなどを取りたドレスやワンピース、春色ピンクで彩ったブラウスなども、袖の部分を誇張させてショルダー部分にポイントを置いている。