ボディソング(bodysong.)の2018年秋冬コレクションが、2018年3月24日(土)に東京・ヒカリエで発表された。ランウェイには、アイドルグループ・乃木坂46の元メンバーである伊藤万理華が登場した。
東京コレクションに初参加となるボディソングは、「インプロビゼーション(即興)」をキーワードとし、服に限らず空間表現やアートのデザインも手掛けるブランド。乃木坂46 13thシングルのカップリング楽曲『ポピパッパパー』のダンス衣装を担当するなど、アーティストとのコラボレーションも積極的に行っている。
今季のテーマには、ブランドのキーワードをそのまま踏襲。コラージュやパタンワークをふんだんに取り入れたピースで、独創性の溢れた世界観を表現する。
臨場感溢れるバンドの生演奏が始まると、会場にモデルたちが登場した。
まず目を引いたのが、テキスタイルの大胆なカッティング。フリンジをあしらったブラックのスカートは、ハサミで切ってしまったかのようなユニークなアシンメトリー仕様。ゆったりとしたジーンズは後部の裾だけをカットすることで、前方の生地のみがスニーカーの上にだらしなく残っている。サイドにスリットを入れたデニムジャケットの下部は、マントのようにゆらりと宙を舞った。
かたや、テキスタイルの丈が長すぎるデザインも見受けられた。本来クリーンな印象の白ワンピースは、通常の2倍以上の丈をスリーブに配したことで、面白みのあるバランスが生み出されている。
ブランドの得意とする素材への拘りも散見された。オリジナルで作成したジャカード生地や、防弾チョッキで使用されるキューベンファイバー、着心地に拘ったオーガニックコットンなどは、ピースとなって現れる。
ひと際目を引いたのが、モデルの身体をすっぽりと覆うマントのようなウェア。これは、テントで使用されるナイロン素材からできたもので、分量を多く取ったファブリックは、歩く度に空気を含んで膨らみ、存在感を放っていた。
モデルが去った後にも、思わず目で追ってしまうのは、前後で異なる生地を配したハイブリッドデザインだからだろう。一見シンプルに見えるブラックコートには、明るいブルーのナイロン生地をマントのようにあしらい、ジーンズの後方には、賑やかなプリントをあしらったジャカード生地が顔を出した。
コレクションのスタイルを決めたディテールにも注目したい。ラフなコーディネートには、極端に伸びたベルトやストライプを配してアクセントに。また落ち着いたムードのブラウスには、刺繍や大小異なるリボンをあしらい、ガーリーに仕上げている。