ミュベール(MUVEIL)の2018-19年秋冬コレクションが発表された。テーマは「レディース アンド ジェントルマン」。
今季のミュベールは、紳士淑女が集う世界へと誘う。丁寧な所作、美しい言葉選び。優雅な生活を贈る彼らの気品のある佇まいをファッションに落とし込む。彼らの代表としてミューズに迎えたのは、アメリカの女優リザベル・スコット。1940年代白黒映画の中で活躍した彼女が、銀幕世界から飛び出し現代に蘇る。
リザベルといえば“ゼブラ柄”というくらい、彼女はこのアニマル柄を愛した。彼女のその溺愛っぷりを受けて、今季はコート、カーディガン、膝丈スカートなどあらゆるものをゼブラ柄に染めた。リザベルが登場した映画からインスピレーションを得て、ピストル柄のテキスタイルも誕生。チャーミングな彼女の雰囲気に影響を受けて、ピンクやイエローといった可愛らしいカラーリングで展開している。
彼女を囲むジェントルマンのイメージから、メンズライクなシルエットを作り出した。今季は空気を含んでいるような丸みのあるシルエットがとにかく多い。毛羽立たせたアンゴラ、起毛させたウールなど、テキスタイルも膨らみを持たせたものを使った。コートはアームを太くとって男性的に。しかし腕を通すと華奢な女性のボディラインに寄り添い、上品なムードを演出する。
ミュベールらしい繊細な刺繍は、今季美しい花々を描く。ミモザを筆頭にした季節を告げる花々は立体的な花びらを持ちリアルな印象。チェック柄のスカートだったり、ロングコートだったり、またシースルーコートの上で花を咲かせ、季節の移り変わりを詩的に表現している。