クセニア シュナイダー(Ksenia Schnaider)は、2019年春夏コレクションを2018年10月17日(水)、東京・渋谷ヒカリエにて発表した。
着想源となったのは、ウクライナのリゾート。しっかりとドレスアップ、メイクアップしてビーチに臨むための、都会的なウェアを構築した。ソ連崩壊後の新たな時代と、伝統的な古来の考え方を織り交ぜ、キッチュながらも実用的なウェアに仕立てている。
ここ2年間、クセニア・シュナイダーが着目しているというデニムのウェアをメインに、オープンな雰囲気のピースをランウェイに揃えた。トーンの異なるデニムを繋ぎ合わせ、しなやかなワイドパンツに仕立てたり、ライトな色彩のデニムでアクティブなショートパンツを作ったりと、バリエーションは様々だ。デニム地でレオパード柄を作ったトップスや、スパンコールできらびやかに装飾したデニムパンツも登場。表現の幅広さを見せた。
目に留まったのは、ダイナミックかつミニマルなフォルム。スリットを大胆に入れたワイドパンツは、端正なパターンメイキングにより、優雅な動きを見せる。また、Aラインのノースリーブワンピースや、ビスチェドレスは無駄をそぎ落としたシンプルなシルエットだからこそ感じられる美しさを提示した。
膝と水平に切り込みを入れ、膝から下をタイトに仕立てたパンツは一見するとデニムパンツをレイヤードしているかのように見える。奔放で多彩なパターンメイキングからは、遊び心が感じられるようだ。
グラフィックデザインを担当する、アントン・シュナイダーがクラシカルなハワイアンプリントを再構築したグラフィックは、シャツワンピースやアクティブなスカート、スパンコールをあしらったプルオーバーに落とし込まれた。古典的な柄に文字を入れたり、レタッチすることにより、モダンな空気感をプラス。夕焼けの海を背景に、パルムツリーのシルエットを配したオーセンティックな柄が、リラックスしたムードを描き出す。