ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)の2019-20年秋冬コレクションがイギリス・ロンドンで発表された。
デザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッドは新作のコレクションを披露するショーにおいて、毎回メッセージを発信し続けてきた。2019-20年秋冬コレクションも同様に、デザイナーでありながら、環境保護アクティヴィストとしても活動する彼女の強い意志を服たちに乗せた。
ショーの序盤から目を惹くのは、ハンドペイント調で描かれたモチーフの数々。モチーフは、無造作なペイントであったり、レタリングであったりと様々な要素で構成されているが、そのどれもが苛烈な雰囲気である。何かを訴え、行動を促そうとするヴィヴィアンのアイディアは、アイテムの激しい表情となって私たちへと伝達される。
また、見逃すことが出来ないのがトランプデザインだ。これまでのコレクションでもトランプからインスピレーションを得たアイテムはあったが、今回はヴィヴィアンの強いメッセージを前面に押し出したデザインが目立つ。その中でも、Tシャツやシャツは、トランプのカードを模った、インパクトのある四角いシルエットで構築された。
激しさを伴ったデザインが登場する一方で、トラディショナルなパターンやシルエットのピースも登場する。パワーショルダーのコートや、スリムなグレンチェックのスリーピースでは、カラーにもヴィンテージなテイストを織り交ぜトラッドなムードを醸成している。
ベロア素材のセットアップには、ブランドのアイコニックなオーブ(ORB)を胸元に配置。インナーには、ベロア素材のリュクスな印象と相対する、グランジなテイストのトレーナーが合わせられた。