バーバリー(BURBERRY)の2019年秋冬メンズコレクションが2019年2月17日(日)にイギリス・ロンドンで発表された。
「私にとってイギリスはずっとコントラストを持つ国です。確立された構造や形式がある一方で、反抗的で自由奔放な側面もあります。」
そう語るのはバーバリーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるリカルド・ティッシだ。今回のコレクションで彼は、イギリスの文化、バーバリーの築いた伝統といったトラディショナルなものと、ストリートに代表されるカウンターカルチャーの相反する2つ要素からインスピレーションを得ていた。
ショーのファーストルックはアイテムも、カラーパレットもストリート感にあふれたテイスト。ピンクのパーカーには、バーバリー創始者であるトーマス・バーバリーのイニシャルの「TBロゴ」をアレンジしたグラフィックをあしらった。
そして、合わせたのはアシンメトリーな配色のトラックパンツとダイナミックなシルエットのスニーカー。現代のストリートシーンを代表するスタイルで、イギリスの持つ“反抗的で自由奔放な側面”が表現された。
リカルドが試みたのはそんな“反抗的で自由奔放な側面”と、確立・構造化された“伝統”の共存だ。フォーマルなテーラードには大胆にブランドロゴを刻み、インナーにはスポーティーなトラックジャケット、足元にはまたしてもボリューミーなスニーカーをセット。続々と登場するルックのなかで、チェックのニットにラムレザーのトラックパンツを組み合わせるなど、異なったジャンルのアイテムが自在に繋がれていく。
ストリートをミックスしたスタイルが登場する中でも、やはりショーを通して多く見られたのは、紳士的でスタイリッシュなルックである。そこからは、ブランドの根幹を築くのがイギリスの文化であるということや、リカルドがその文化やブランドの歴史をリスペクトする姿勢が伝わってくる。
セットアップはトラッドなイングリッシュフィットのシルエットで、カラーはベージュが主流。統一感のある同系色のレイヤードには、ウールのコートと光沢のあるダウンなど、素材や質感の個性が光るピースが掛け合わされている。