2012年9月4日(火)、サポートサーフェス(support surface)が2013年春夏コレクションを発表した。テーマは「余白の中の生命力」。上に向かって伸びていく植物のように、「前に向かっていくポジティブな生命力を表現しました。生命力の力強さだけではなく、繊細な部分や、自然のもつ若々しさやフレッシュな感じを表現したいと思いました」とデザイナーの研壁宣男は語る。優しいピアノの調べにパーカッションのリズムが心地よく響く中、ショーがスタートした。
空気をドレーピングするように自然に形づくられていったというシルエットは、体を優しく包み込み、イノセントで繊細な雰囲気。タックやギャザーが、ボリュームに変化を持たせながら美しいバランスを奏でてゆく。シンプルなフロントに対して、ひねりを効かせたユニークなフォルムのバックスタイルが、服に生き生きとした表情をプラスした。
カラーパレットは、ベージュやホワイト、淡いラベンダー、イエロー、オレンジやグリーン。パステルカラーでも、ビビッドでもない色合いは、野に咲く花々のような透明感を感じさせる。ストライプやチェック柄も春夏らしくさわやかな印象。細かい手描きの植物がプリントされた生地は、フランスのアンティークのトワルがモチーフ。素材もコットンやリネン、シルクなどの天然素材をメインに使用し、ニットのシーム(つなぎ目)や生地の端の始末にまで心を配ってデザインされた。
思い出を余白に塗り替え
新鮮な予感で満たしてみる
若くポジティブな色合いは
心を彩り
布の揺らめきとともに
時間を彩る
研壁宣男