リンメル(RIMMEL)は、“プチプラコスメ”で愛されているロンドン発のコスメブランド。
チョコレートの香りがするアイシャドウ「ショコラスウィート アイズ」や、透け感ティントリップ「ラスティングフィニッシュ ティントリップ」など、メイク好きにはたまらない遊び心溢れるアイテムを提案している。
価格も2,000円以下の“お手頃価格”が多く、単色アイシャドウ「プリズム パウダーアイカラー」にいたっては800円+税。新色や限定色もトライしやすい良心的なプライスも魅力の一つだ。
そんなリンメルは、実は創立から180年以上経つ歴史あるブランド。今回は、リンメルにまつわる歴史にフォーカスを当て“きっと知らない”新しいリンメルの魅力を紹介する。
リンメルがスタートしたのは1834年、誰もロンドンに“ユーロスターが走ること”など想像していない時代のこと。日本はなんと江戸時代。リンメルは、現在創立180周年以上の歴史を持つ、世界で最も古い化粧品ブランドの1つに数えられている。
リンメルを立ち上げたのはユージン・リンメル。ユージンは、発明家として活躍していた人物だ。調香師の父ヒヤシンス・マーズ・リンメルと共に、パリからロンドンへと渡ったユージンは、ロンドン・アルバマール通りに店を構え、リンメルをスタート。ロンドンブランドの証として商品には「RIMMEL LONDON」のアイコンを刻んだ。
ユージン・リンメルの手掛けた商品は、遊び心にあふれていて、創立時のビクトリア時代の女性たちを熱狂させた。
中でも革新的だったのは、ロンドンの博覧会で披露された「香りつきの噴水」。貴婦人のハンカチにオーデコロンを噴射するユージンのアイデアは、当時の人々に驚きと感動を与えた。また、ユージンは、香りつきの扇子、香りつきのバレンタインカードなど“オシャレな”香り製品も世に送り出している。
貴婦人だけでなく、独創的なユージンのアイデアは、ビクトリア女王の心さえも捉えた。1860年代には公式に王室御用達の調香師に就任。ここからリンメルの名声は瞬く間に世界に広まり、1863年には海を渡ってニュージーランドの『ヘラルド誌』創刊号にリンメルの広告が掲載されていた。
ユージン・リンメルが開発した商品の中でも、最も現代につながる革命となったのが“無毒の”マスカラの発明だ。当時、マスカラは害のあるものとされていた中で、“無毒の”マスカラ「リンメルウォーター コスメティクス」の登場は、画期的なものだった。