ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)が東京でショーを開催。2020年リゾートコレクションをメンズ、ウィメンズ合同のショー形式で2019年5月24日(金)に発表した。
会場となったのは、東京・上野の表慶館。東京で最も古い博物館とされる東京国立博物館内にある建物で、創立から140年以上の歴史を持つ。会場外には行燈が灯され、表慶館に足を踏み入れるとふわっと花のような香りが広がり”おもてなし”の心が感じられる演出だった。
コレクションのキーワードは、現代性と伝統の融合。トレンドが次々と生まれるファッションシーンで、時代にうまくフィットさせながら一貫して貫いてきた”ジョルジオ アルマーニらしさ”。歴史を紡いでいくうちに生まれた、確固たる独自性。そういったブランドの在り方そのものを今季はデイウェアに落とし込み“いまを感じさせる”アルマーニ スタイルを作り出す。
基本ピースは、パンツスーツ&シャツのトラディショナルなスタイル。タイを締めずにスカーフやチーフ、ブローチを差して遊んだり、紳士のワードローブから今季は、カジュアルな一面を引き出して、モダンさをプラスする。
繰り返し登場するダブルブレストのジャケットは、身体に沿うソフトな仕立て。ウエストには絞りが入っていて、シルエットはナロー。柔らかなニット仕立てのジャケットは、ボディをソフトに包み込み、柔らかな雰囲気を放つ。
パレットは、ブラウンやネイビーなどの深みのあるカラーやニュートラルカラーが基本。気品のある色彩を選びながらも、青のストライプ模様を全体に差してみたり、幾何学的なパターンを透かし模様のようにあしらったりして遊びを投じる。ファブリックは、リネンやシアサッカーのように軽やかで夏らしいものがセレクトされた。
ボトムスは、フレッシュなクロップドパンツ。細身のジャケットに合わせると、快活な印象をもたらしてくれる。絞りの効いた足首の延長線には、スニーカーがスタンバイしていて、スーツスタイルをカジュアルに着崩す。
紳士のあらゆるシーンを想像し、様々なスタイルを提案するジョルジオ アルマーニ。今季は、かちっとジャケットで決めたウィークデイだけでなく、オフの日のジェントルマンも表現された。象徴的なのは、デザイナー本人をプリントした“アルマーニTシャツ”。また、アルファベットプリントのセットアップやモザイク柄のニットカーディガン、ナイロンのショルダーバッグなど、オフの日を快適に過ごせるピースを揃えた。
キーファブリックとなったのは、レザー。涼やかで軽い素材が多いなか、重厚感のあるレザーは、ボンバージャケットやダブルブレストのブレザー、ダブルのピーコートとなって登場。艶めかしいツヤ感で、大人な色気を放っていた。