ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW Anderson)の2020年秋冬メンズコレクションが、フランス・パリで発表された。
今季のシーズンノートには、一人のアーティストの名が書かれている。『Untitled (Burning House)』で知られる、アメリカの画家デイビット・ウォジナロビッチだ。彼の作品を「とても暗いが、楽観的な捉え方もできる」と称すジョナサン・ウィリアム・アンダーソンは、常にデイビット・ウォジナロビッチの作品からインスピレーションを得ているという。
今季は全35ルックで構成。内ダブルフェイスのウールジャケットは、アーカイブコレクションから引き続き提案しているものである。テキスタイルを贅沢に使い、ケープやマントのように大きく広げ、裾はハンカチーフカットを施して、動きのあるデザインに仕上げている。
特徴的なのは、中央に輝くゴールドのチェーン。しっかりと重さを感じさせる重厚感のあるメタルパーツが神々しく輝き、洋服という日常生活用のプロダクトを芸術作品のような高貴な存在へと引き上げている。
ペイズリー柄プリントのツイルコートは、布団のようにふかふか。同じようにアシンメトリーカッティングを施し、ふわっと大きく広げている。ニットのノースリーブは、ヘムラインに遊びを持たせ、ペイズリーコートのように空気を取り込み、凹凸のあるシルエットに整えた。
同じニットでも、ハイネックのロングスリーブトップスは、前身頃に雲のようにカットした別の生地がアタッチされてユニークな仕上がりで、地層のように重なった部分には、大振りなパールがデコレーションされている。
ブランド人気のレザーローファーは、大ぶりなゴールドチェーンをのせた新しいスタイルで登場。また、アイコンの帽子型のキャップバッグは、新たにミニサイズを加え、キャメルやカーキ、ブラックなど、豊富なカラーバリエーションで展開されている。