タカヒロミヤシタザソロイスト.(TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.)の2020-21年秋冬メンズコレクションが、2020年1月18日(土)フランス・パリで発表された。テーマは、デザイナーの宮下貴裕が“始まりと終わりのどちらでもない時間”と称す「11:11」。
秋冬でありながら厚手のコートはほとんど揃えず、さらりと着用できるプルオーバーやロングトップス、ヒップラインまでのベストなどが主役。ボトムスは膝上のショートパンツばかりで、厚手のハイソックスとロングブーツと合わせたコンビネーションが、今季のユニフォームのように繰り返し提案されている。
コレクションの中で何度も登場する白のロングシャツ。メディカルウェアから着想したというアイコニックなシャツは、バックスタイル中央にボタンを配置。ボタンを開けて着ると、フレアなワンピースのように広がり軽やかな空気を運んでくる。ポケット付きのプルオーバーも、サイドにボタンをあしらうことで、ふわりと広がり、男性服でありながらロマンティックな気分へと誘ってくれる。
洋服一つ一つのピースには”これでもかと言うほど”遊び心が満載だ。ショートパンツのめくり上げた裾やジャケットのショルダー部分には、チャームが取り付けられるようになっていて、ピアスやブレスレットを合わせるようにメタリックジュエリーをコーディネートしている。
シンプルなシャツやジャケットも、ボンテージディテールを取り入ることで複雑さが増してみえる。
アクセサリーといえば、ネックレスのように見立てた”ラペルジュエリー”が印象深い。クルーネックトップスもダウンジャケットも、これを重ねるだけで一気に正装気分でコーディネートが楽しめる。
ブラック&ホワイトを基調にシックなカラーリングにまとめ、テーマにリンクする時計のモチーフや、My Life is comedy.などのメッセージをホワイトのシャツやコートに刻んでいる。なお、この時計モチーフは、線香を使った作品“線香画”で知られるアーティスト市川孝典との共作によるものだ。