メゾン マルタン マルジェラ(MAISON MARTIN MARGIELA)2013-14年秋冬メンズコレクションは、ユニークなアイデアで、遊び心あるデザインが散りばめられた。
色使いはモノトーンカラーやブラウン、ベージュ、ネイビーと、いたってベーシックである一方で、ビッグシルエットが強いインパクトを残す。エキストラワイドに作られたパンツは、名付けて"合気道"パンツ。かなり太めだが、比較的シンプルにまとまっているため、スタイルを選ばずに取り入れられそうだ。
一見しただけでは分からない、隠れたデザインも魅力のひとつ。クラシックなダブルジャケットの2ピーススーツに見えるのは、実は上下がつながっているというジャンプスーツ。また、パッチワークのニットは、なんとニット帽をランダムに継ぎ合せてつくるというアイデアによるものだ。スモーキングジャケットを模したショールカラーもポイントになっている。
レザーポンチョやレースアップのレザーパンツは、1979年公開の映画「Mad Max」の戦闘スタイルにインスパイアを受けて制作された。ヴィンテージのボンバージャケットなど、様々なレザーを繋ぎ合わせたというアイテムは、服という概念をはみ出すほどの斬新な仕上がりだ。さらに、ビーバー、ラビット、ヌートリア、ムートンの4種類のファーを継ぎ合せたダッフルコートなど、惜しげもなく高級素材を使用したアイテムも登場し、ラグジュアリーでありながらも強い個性を放つデザインは、ショーを大きく印象づけた。