エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)の2020年秋冬メンズ&ウィメンズコレクションが、2020年2月20日(木)、イタリア・ミラノで発表された。
ここ数シーズン、クリエイティブディレクターを置かずに社内のデザインチームがコレクションを手掛けてきたエミリオ・プッチ。今季はゲストデザイナーにコシェのクリステル・コーシェを迎えての発表となり、彼女が歴史あるブランドをどのように再解釈するのか期待が高まっていた。
クリステル・コーシェは、エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)やボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)などのメゾンで培ったテーラリングの技術とストリートテイストを融合させたクリエーションで知られる人物。日本では東京の「SHIBUYA TSUTAYA」で発表された、映画『名探偵ピカチュウ』とのコレボレーションウェアでも注目を集めた。
メンズ&ウィメンズ合同のミニショー形式で発表された最新コレクションで、彼女はエミリオ・プッチのアーカイブを再解釈しつつ、自身が得意とするストリートカジュアルを取り込んだスタイルを展開。Tシャツ、スウェットパーカーなどのストリートウェアや、トラックスーツなどのスポーツウェアといったアイテムに、ブランドが紡いできた伝統的なプリントやカラーパレットをのせた。
プリントは、1957年にエミリオ・プッチ本人によってデザインされた「Palio」コレクションから、アイコニックなデュオプリント「Lupa」と「Selva」が登場。カラーは、柔らかなライラックやフューシャピンク、エレクトリックブルーなど、エミリオ・プッチでお馴染みのパレットを採用している。
クリステル・コーシェらしい異素材ミックスや華やかな装飾にも注目。たとえばドレスにはフェミニンなレースとスポーティーなテクニカルジャージ、流れるようなシルエットを生み出すツイールシルク素材を組み合わせている。トラックスーツには、煌びやかなパールとクリスタルをデコレーションした。アイコニックなプリントを単にストリートウェアに落とし込むだけではない、彼女らしいミックス&マッチのテクニックが、エミリオ・プッチとのモダンな化学反応を巻き起こしている。