ジバンシィ バイ リカルド ティッシ(Givenchy by Riccardo Tisci)の2013-14年秋冬コレクションがパリファッションウィークで発表された。
ざっくりとしたニットやバイカージャケット、スウェットなどメンズライク、ボーイッシュなアイテムと、女性らしいカッティングやシルエットのボトムスとのかけ合わせが、今季コレクションのメインを構成する。ディテールにおいても、ジップやチェーン、レザー使いでハードに仕上げられた部分と、ジャケット袖から除くフリルカフスなどのフェミニンな要素に挙げられるような、対照的なニュアンスの両方がミックスされた。女性的なフローラルプリントはヴィクトリア調、チェックはアメリカンカジュアルとテイストも多様に混在する。
燃えるようなオレンジのペイズリーや、炎のグラフィックが黒地に映え、鮮烈な印象を与える。スウェットにはシャーク、アメリカンフラッグ、聖母像のパッチワークがプリントされ、過去のコレクションのアーカイブも見られた。
コルセットのジップを開け、腰に落としてレイヤードさせるコーディネートテクニックがルックに新鮮さを与える。マーメイドラインのスカートの裾には細いチェーンがあしらわれることで、シルエットのフェミニンさが削がれ、重厚感が加わった。
カラーリングされたパイソンをストライプにしたショートブーツもシャープな印象で、足元まで抜かりない。リカルド・ティッシの描く、強く美しい女性像を具現化したコレクションだ。