スズキ タカユキ(suzuki takayuki)2013-14年秋冬コレクション。今回は、北欧や北極圏などの地域に住む人達にインスパイアされた。
「北国の地域の人たちに共通する意識や心理をとらえようとすることで、今の自分たちにもつながる価値観に気付かされた」とデザイナーは語る。彼らのユーモラスでありながら鋭くて儚い、そういった言葉にできない感覚が表現されている。
カラーパレットはスズキ タカユキが得意とする繊細なヌード、温かみのあるブラウンが中心。そのなかで、発色が美しいイエローやターコイズブルーのアイテムが際立ち、エッジを効かせている。
アンゴラやラムウールの素材にミンク加工で柔らかさと風合いを出したニットや、しっかりと厚みのあるウールメルトン素材を使用したダッフルコートなど、メンズレディースともにウォーム感のあるアイテムが中心。
北十字星をイメージし、オリジナルの柄で編んだニットを着たレディ―スのルックは、特に「北国」を連想させる。ウエストが高い位置で絞られているが体のラ インは強調されず、色合いや厚いニットの素材感によって、逆に温かみのあるふわりとしたシルエットに。随所に北国の要素が感じられ、温かいコレクションとなった。