ウジョー(Ujoh)は、2021-22年秋冬コレクションを発表した。

“3ピース”のセットアップ

今季特徴的なのは、3ピースで作るセットアップスタイルだ。メンズがジャケット、ベスト、パンツでセットアップを完成させるように、ジャケットとパンツにもう1アイテム追加することで新たなバランスを提示。ウジョーならではの凛とした気品はそのままに、ユニークなシルエットによって独自の空気感を形成した。

たとえば、コンパクトなスペンサージャケットには分量感のあるキャミソールドレス、ワイドパンツを組み合わせてマニッシュながらも流れるようなエレガントさを演出。端正なグレーのジャケットや、ウジョーのアイコニックなピンストライプジャケットには、共地で仕立てた半身のベストを上から重ねることで、構築的なスタイルを作り上げている。

アクセントをもたらすアイキャッチなディテール

加えて、襟などを取り外すことができる変形可能なコートや、大きなバックルを配したコルセットなど、コーディネートのアクセントとして機能するアイキャッチなディテールのアイテムも散見された。ゆったりとしたブラウスにはコルセットを重ね、ウエストを締めることでメリハリのあるシルエットに。ブラックのテーラードジャケットには、バッグのような大きさのポケットを配したベルトを合わせ、オーセンティックな装いに大胆さをプラスする。

また、フロントとヨークのみのメルトンベストを重ねたコートは、流れるようなドレープがしなやかさを見せつつ、ダイナミックなボリューム感で力強い佇まいを形作る。

たっぷりと布地を用いて仕上げたポンチョのようなシルエットのコートは、肩から袖にかけて配されたボタンによって動きのあるフォルムに。中に重ねたブラウス、スカートにあしらわれたペイントアーティスト・佐々木香菜子によるアートワークの躍動感と呼応して、生き生きとした遊び心を感じさせる。

ミリタリーの要素を加えたメンズウェア

メンズは、素材や構築的なデザインはウィメンズと連動しているものの、細部にミリタリーのエッセンスを加えることでやや無骨な印象に仕上げている。引手付きのジップをあしらったテーラードジャケットや、前身頃を横断するようにしてベルトをボタンで留めるジャケットなど、タフなディテールが目を引く。一方で、プリーツタブリエやタックキュロットなど、ウィメンズ・メンズ問わず着用できるアイテムも登場。コーディネートに組み込むことで、ジェンダーレスな佇まいを演出している。