3.1 フィリップ リム(3.1 Phillip Lim) が、2013年6月27日、2014春夏コレクションをフランス・パリで発表した。テーマは“ニュー・ウェーブ"で、1970年代のサーフカルチャーにインスピレーションを受けている。
ファーストルックは、レディースのような逆三角形のシルエットのブロックチェックのスリーブレスパーカーに、スナップボタンを側章がわりに使ったトラウザー。その後も今シーズンのトレンドになっているブロックチェックのルックが続く。
全体的にはそれほどサーフの匂いはしないが、メタリック加工のレザージャケットや花柄のブルゾン、メッシュのスリーブレスのカットソーに配置された稲妻モチーフは、70年代を代表するサーフブランド「ライトニングボルト」のアイコンを彷彿とさせる。また、プレスリリースに描かれた赤×青×シルバーの稲妻は、1973年に発売されたデヴィッド・ボウイのアルバム「アラジン・セイン」のジャケットを想い起こさせるデザインで、「サーフィンの波」と「音楽の波(ニュー・ウェーブ)」をリンクさせているように思える。
ウエットスーツ風のネオプレーン素材の半袖スウェットシャツや、サーフショーツの砂抜き穴をアクセサリーとして使ったブロックチェックのショーツも、遠回しなサーフの表現なのだろう。アウトローなサーファーを連想させる、フリンジのライダースジャケットやチマヨ風のストライプもある。ショー終盤は、今季の最大のトレンドである花柄を東洋風にアレンジ。花柄のブルゾンに大柄のストライプのトラウザーを合わせたルックは、パターンオンパターンもついにここまできたかと思わせるほど斬新なスタイリングだった。
Text by Kaijiro Masuda(FASHION JOURNALIST)