サンローラン(Saint Laurent)の2021年冬ウィメンズコレクションが発表された。タイトルは「WHERE THE SILVER WIND BLOWS」。
クラシカルなツイードとメタリックなテキスタイル、タイトなシルエットとボリューミーなファー、モノトーンカラーとヴィヴィッドカラーなど。相反する要素を掛け合わせることで見出した、“新しいエレガンス”がコレクション全体を包み込む今シーズン。
着想源となったのは、60年代のファッションや90年代に活躍したミュージシャン ピーチズ(Peaches)の煌びやかで不完全なワードローブだ。サンローランのブルジョアコードを再解釈して完成させた、フレッシュなムードが漂うコレクションピースが展開された。
まず目を引くのは、豊富なラインナップで展開されたツイードスーツ。クラシカルな印象のツイードスカートは、60年代から着想を得たファーのヘムをあしらい、ミニ丈で仕上げることでモダンなピースへと昇華。さらにゴールドのボディスーツと合わせ、パンキッシュなムードを纏わせた。
対照的なテイストのアイテムを組み合わせることで、フレッシュな装いを完成させたルックも散見された。例えば、カジュアルなデニムパンツは、スパンコールを施したラグジュアリーなクロップドトップスと一緒に。温かみのあるファースカートは、透け感のあるシフォントップスと共に提案された。いずれもウエスト周りの素肌を覗かせることで、心地よい抜け感をもたらしているのが印象的だ。
カラーパレットはレッドやブルー、グリーンなどヴィヴィッドカラーを起用しつつも、ベースカラーにはブランドのシグネチャーカラーであるブラックを採用。メタリックパープルのミニスカートに合わせたファーコートは、首元や袖口にブラックをオン。爽やかなグリーンのドレスには、ブラックのチョーカーを合わせ、カラーコントラストを効かせた。