ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)は、2021年 秋冬 アルタ モーダ コレクションを“水の都”イタリア・ヴェネツィアで発表した。
ショーの舞台はヴェネツィア市内にあるサン・マルコ広場。この場所は、16世紀に建築家のヤーコポ・サンソヴィーノが自らの名前を冠した図書館や造幣局、装飾の美しい鐘楼のロジェッタなどを設計したことで現在の美しい姿に生まれ変わり、ヴェネツィアの名所として知られるようになった。また、ヴェネツィア・カーニバルの期間中には、サン・マルコ広場できらびやかなパレードや大胆なアクロバットが披露され、優雅な衣装を身にまとった女性たちが集い、その熱狂に酔いしれる。
ドルチェ&ガッバーナのアルタ モーダ 2021年秋冬コレクションでは、サン・マルコ広場をはじめ、世界の人々を魅了するヴェネツィア美しい景色をドラマティックなドレス群に落とし込んだ。美しい風景と、そこに集う煌びやかな人々の姿を、高揚感たっぷりに表現している。
煌びやかなドレスは、ヴェネツィアの美しい風景を余すことなく表現している。サン・マルコ広場から見渡す景色、ドゥカーレ宮殿の煌びやかな天井画重と厚感のある建築、穏やかな運河と運河をめぐるゴンドラ……。
街の風景を描いたドレスには、建築物とともに、太陽の光を浴びてきらめく水面が鮮やかなブルーとスパンコールによって再現され、“水の都”の美しさを強調する。ブルーやグリーン、ホワイトのグラデーションが織りなすドラマティックなフェザードレスは、幻想的な運河を眺めるかのようだ。
ランウェイの中盤には、イエロー、ブルー、ピンク、グリーンといったヴィヴィッドカラーのシアーなドレスが順に登場した。
ヴェネツィア・カーニバルを彷彿とさせるドレスは、ガラスやクリスタルを用いた花々に彩られている。仮面を使用する即興演劇“コメディア・デラルテ”を彷彿とさせる仮面は、顔を隠すものとしてだけではなく、ジャケットの大胆不敵な装飾としてあしらわれている。豪華絢爛なベネツィアの伝統衣装は、ドルチェ&ガッバーナの夢のようなクリエーションによってより一層魅惑的なものへと昇華された。