ディーゼル ブラック ゴールド(DIESEL BLACK GOLD)2014年春夏ウィメンズコレクションは、2013−14年秋冬コレクションよりデザインを手がける、アンドレアス・メルボスタッドによる初めての春夏シーズンとなった。
女性らしさを際立たせる、シルククレープデシン、シルクジョーゼット、コットンポプリンなどの軽く柔らかな素材使い。そこへパンチング加工やメタルアイレット、メタルプレート、ジッパー、バックルといった工業的な要素を取り込むことで、強さ・脆さという二元性を、全体を通して表現した。
春の空気にとけ込むような淡い色彩は、コレクションを印象づける。レザーのライダースや太いシルエットのダメージデニムというハードなアイテムですら、たちまち優しげでフェミニンなテイストに変えてしまうカラーリング。濃淡や色調をわずかに変化させながらワントーンでまとめるコーディネートは、繊細さを滲ませる一方で、強いデザインのアイテム同士をすっきりと見せてくれる。
終盤は、ブラックでまとめた得意のエッジィなスタイルを次々と披露。ここでは、無機質に輝くメタリックな装飾もさることながら、レザー素材を多く取り入れていることにも注目したい。ジャケット、パンツ、ドレスにまで及ぶレザーアイテムは、春夏という季節ながら、多めの肌見せでスタイリッシュに。リラックス感と強さを兼ね備えた、新たな女性像が表現された。