ベルサール渋谷で発表されたエモダ(EMODA)2014年春夏コレクション。このショーは、日本のガールズコレクションの最先端をいくブランドの晴れ舞台、「touchMe」の最後を飾るに相応しい輝きを放っていた。
エモダが得意とする表現は、ビューティにスパイスを加わえ、独自の視点でエディットしたマスキュリンな雰囲気漂うクールビューティ。生地を揺らす可憐さは最低限に抑えられ、ほとんどの洋服はボディコンシャスなシルエットで、セクシーかつクールな印象だ。プリーツも、そのラインを浮き彫りにするツールとして用いられていた。
今季のメインテキスタイルを一言でいうならば、トロピカル。南国のパラダイスを思わせるフルーツや花を服に落とし込み、コレクションは終始ハッピーな面持ち。ヴィヴィッドなピンクのジャケットなどによって、可愛らしさはワンランク上へと引き上げられている。その中で活きる黒、ガーリーな要素が生きるのはクールさがあってこそ。
腕、首元に光るアクセサリーやジオメトリックなサングラスは、コーディネートに緩急をつけ、洋服のもつ魅力を最大限に引き出すエレメント。
日本のガールズブランドのパイオニアともいえるエモダは、「より可愛くより綺麗に」と願う彼女らの感情をピンポイントでくすぶる。ガーリーな要素を併せ持つ色気漂う挑発的な洋服からは、感度の高い日本女性の心を掴んで離さない人気の理由が見て取れる。