深瀬昌久(ふかせ まさひさ、1934-2012)は、日本の写真家。北海道出身。「私写真」の先駆者として活躍し、それはやがて写真家たちの主要な表現のひとつへと展開。1960〜70年代の日本写真界で重要な役割を果たした。深瀬昌久は、私生活を深く見つめる写真によって独自の位置を確立。妻や家族といった身近な存在にカメラを向け、プライベートを露わにしつつ、自己の内面に潜む狂気へと意識を向けた。そこにはモデルに対する愛情やユーモラスな軽やかさが溶けあい、これが深瀬の作品を独自のものとしている。