大学進学と同時に友達と2人暮らしを始めた早乙女カナコ。入学式で、演劇サークル「チャリングクロス」で脚本家を目指す長津田と出会い、そのまま付き合うことに。就職活動を終え、念願の大手出版社に就職が決まる。長津田とも4年の付き合いになるが、このところ口げんかが絶えない。
長津田は、口ばかりで脚本を最後まで書かず、卒業もする気はなさそう。サークルに入ってきた女子大の1年生・麻衣子と浮気疑惑さえある。そんなとき、カナコは内定先の先輩・吉沢から告白される。編集者になる夢を追うカナコは、長津田の生き方とだんだんとすれ違っていく。大学入学から10年。それぞれが抱える葛藤、迷い、そして2人の恋の行方は……。
映画『早乙女カナコの場合は』は、柚木麻子の小説「早稲女、女、男」を原作とする作品。男勝りで過剰な自意識ゆえに他人に甘えることができない大学生の早乙女カナコを主人公に、演劇サークルの先輩・長津田との10年にわたる恋愛模様を描き出す。主演は橋本愛、共演は中川大志。映画『さくら』以来5年ぶりに矢崎仁司が監督を務める。