2014年3月18日(火)、ビューティフル ピープル(beautiful people)の2014-15年秋冬コレクションが発表された。
アップル本社の屋上で行われたビートルズのライブ、通称ルーフトップ・コンサートを収録したヴィデオからインスピレーションを受けたという今回のコレクション。なんとランウェイの後ろで演奏するバンドメンバーは、デザイナーの熊切秀典をはじめ、生産担当者などデザインチームで構成された。「ドント・レット・ミー・ダウン」や「カム・トゥゲザー」などルーフ・トップ・コンサートでの名曲の数々を演奏。楽曲「ゲット・バック」に登場するトランスジェンダーの少年の物語は、ファーを贅沢に使ったビックフードのメンズのルックに繋がっているという。
全体はビートルズが活躍した1960年代のスタイルやルーフトップ・コンサートでの彼らの恰好から着想を得ているが、ブランドならではの「ベーシック」に変換。ジョンやジョージたちのセットアップからは、長めの着丈や大きなラペルのジャケットはそのままに、ボトムスは現代のライフスタイルに合う様、ストレートシルエットにアレンジしている。
ウィメンズは、ミニスカートのいかにもロンドンガールなルックもありつつ、ダブルのセットアップやバイカージャケットを着たハンサムウーマンな装いも。デニムのジャンプスーツにエレガントなファージャケットを羽織るなど、MIXスタイルも見られた。
カーラーは黒と赤に始まり、ベージュ、スカイブルー、深いモスグリーンにくすんだピンクなど、といったどこか懐かしい色味が足されていった。今季も、ピーコート、トレンチ、モッズ、ダッフルなどブランドを象徴するアウターのバリエーションは健在だ。
「趣向や年代を飛び越えたかった」という熊切の想いを届ける最後の曲は「アクロス・ザ・ユニバース」。志をともにし、同じブランドを支える仲間たちが奏でるハーモニーは、彼らのコレクションそのものだ。