世界的知名度と人気を誇るナルシソ ロドリゲス(Narciso Rodriguez)のフレグランスコレクション「フォーハー(for her)」。2023年に発売20周年を迎え、優雅さや強さ、官能性といった女性のあらゆる魅力を表現する香水全6種&限定1種が展開されている。
本記事ではそんな「フォーハー」のラインナップを発売された順に沿って解説しながら、その魅力を紐解いてゆく。“香水に興味はあるけれどまだつけたことがない”人や、“新しいフレグランスを試してみたい”という人も、香りのイメージや各アイテムに投影された女性像、ボトルデザインなどから、自分にぴったり合う1本を見つけてみてほしい。
デザイナーのナルシソ ロドリゲスは、自身の名を冠したファッションブランドを1998年にスタート。クラシックなスタイルでありながらもモダンなものを求めてデザインし続け、2003年にはメゾン初となるフレグランス「フォーハー」を手掛けた。個性的で時を超えた魅力から熱狂的なファンは今なお増え続け、香水の世界で真のアイコン的存在となっている。
フォーハー オードトワレ
香調:シプレーフローラル
トップノート:キンモクセイ
ハートノート:ムスク
ベースノート:パチュリ、アンバー
*彼女の優雅さを表現
※トップノート…3~5分以降の香り。
※ハートノート…つけて30分ほど経過したときの香り。ミドルノート。
※ベースノート…つけて2~3時間以降の香り。ラストノート。
「フォーハー」コレクションを特徴づけるのは、デザイナーのナルシソ・ロドリゲスが贈り物として受け取り、その稀有な神秘性と気品ある香りに魅了されたという“ムスク”のハートノート。纏う人の肌と一体化することで、官能的かつ唯一無二の香りが醸し出される。
コレクション第1作目となるベストセラー香水「フォーハー オードトワレ」は、モダンなホワイトムスクが主役。そこへオレンジブロッサム&金木犀のフローラルなファセットや、ソフトなアンバー、ほのかな温かみのあるウッドを合わせ、絶妙なハーモニーを奏でるシプレーフローラルを完成させた。
※シプレー系…シトラス、フローラル、ウッディと変調するクラシカルな香り。女性向けフレグランスに多い。
「フォーハー オードトワレ」から香り立つのは、優雅さとタイムレスな女性らしさ。クラシカルなシプレー系の香調に、フレッシュで爽やかな金木犀、モダンなムスクが複雑に香ることで、時々に魅力を異にする“永遠の女性らしさ”が浮かび上がってくる。
ナルシソ ロドリゲス自ら手掛けたボトルデザインにも注目。着想源となったのは、中国・清朝で使用された嗅ぎタバコを入れておくための容器・鼻煙壺だ。内側から黒く塗られたミステリアスな鼻煙壺をヒントに、まるでボトルの中にボトルが収まっているかのような、透明感のあるガラス×黒い長方形というアイコニックなパッケージを生み出した。
フォーハー オードパルファム
香調:シプレーフローラル
トップノート:ピーチ、ローズ
ハートノート:ムスク
ベースノート:パチュリ、アンバー
*彼女の美しさを表現
続いて登場したのが、第1作目と並びベストセラーを誇る「フォーハー オードパルファム」。ローズ、ピーチパルプ、ソフトアンバー、パチュリなどのピンクフローラルノートで、女性がもつピュアさや神秘的な一面を表現した。第1作目「フォーハー オードトワレ」に比べ甘やかな香りが特徴で、可愛らしい魅力を引き出したいときにオススメだ。
ボトルには繊細なピンクのラッカーを採用。こちらもメゾンにとって象徴的なデザインとなっている。