2014年6月22日(日)、ヴィヴィアン・ウエストウッド マン(Vivienne Westwood MAN)が、2015年春夏コレクションをイタリア・ミラノで発表した。
キーワードは「デジタルジャカード、フリンジ、現代アート的なカラフルなプリント」の3つ。デジタルジャカードは主にスーツに用いられており、チェッカーとウィンドーペーンを融合させたような柄や、写真を拡大したようなモザイク柄のカラフルなセットアップスーツが目を惹く。
フリンジのディティールは、ジャケットのヘム、袖、肩口、パンツの裾に印象的に配置。ブタ鼻と麦わら帽子に、ジャケットとパンツのヘムがフリンジになっている大柄のチェックのセットアップのルックは、牧歌的でファニーな印象を受ける。
後半になると、ボタニカルな柄や服をキャンバスに即興で描いたような色鮮やかなルックが登場。しかし底抜けに明るい感じではなく、何かを訴えているようにも見える。
そう、ヴィヴィアンはコレクションに政治や環境破壊に対するメッセージを込める人である。今回、俎上に上げたのは工場式畜産業がもたらす豚への虐待行為、非効率性、公害の問題について。Tシャツにプリントされた「MORAL OUTRAGE」のメッセージとイラスト、コレクションを通して、「苦しむために生まれてくる動物がいてはいけない」というメッセージを伝えた。
Text by Kaijiro Masuda(FASHION JOURNALIST)