ヨウジ ヤマモトの山本耀司やアンダーカバーの高橋盾を輩出し、80年以上も日本のファッション教育をリードしてきた文化服装学院。一方、シェンカー大学は、国際的にもデザイン分野で著名な大学。ランバンのアーティスティック・ディレクターのアルベール・エルバスを輩出したことでも知られている。
そんな国際的にも高く評価される文化服装学院とイスラエルのシェンカー大学の学生によるコラボレートファッションショー「Gift of culture」が開催された。
今回のファッションショーは両国の文化交流を目的としたプロジェクトの一環で開催され、イスラエル、日本、それぞれの文化の特色を活かし、ファッション、デザイン、異文化コミュニケーションをキーワードとして、両国の学生が共通の課題に取り組むことで新しい相互コミュニケーションを生み出すことを目的に行われた。
ショーには、双方から16~17名の学生を選抜。学生達は互いにペアを組み、情報交換を重ね、各々のパートナーが発する日本とイスラエルのインスピレーションのもと、両国の文化を融合させたデザインを生み出した。
約1万キロの距離を隔てた日本とイスラエル。そんな両国を繋いだコミュニケーションのツールは「Web」。特にFacebookなどのソーシャルユーティリティサイトなどを活用してコレクション制作を進めていった。それでも言語の違い、時差といったことに加えて、Webを通してのコミュニケーションということもあり「特に初めのうちは、うまくコミュニケーションがとれずに苦労することがありました。」とショーを発表した学生は話す。
クラスでお互いの文化をプレゼンしあい少しずつ理解を深めていき、そして、ショー開催前に来日したシェンカー大学の学生と直接会うと、そこからラストスパート。「直接会うまではピンとこないことも多かったのですが、実際に会ってからは、もっともっと盛り上がりました。お互いの理解が深まり、ショーの仕上げを進めました。」と両校の学生が話すように、最後の仕上げは直接のコミュニケーションにより行われた。
こうして5ヶ月間という期間を経て、文化交流の中からともに作り上げられて誕生したのが今回のコレクション。