ディガウェル(DIGAWEL)が発表した2014-15年秋冬コレクション。ボブ・ディランのブートレック・シリーズのアルバム「ANOTHER SELF PORTRAIT」をタイトルに掲げた今シーズンは、過去のコレクションを再び取り上げ、より洗練されたパターンや新たな素材を取り入れることで、表現の幅を広げることにチャレンジした。
まず目に飛び込むのは、腰に巻かれた長方形の布と共にコーディネートされたスタイル。薄いブルーのプルオーバーは、リブがグレーに切り替わりハイブリッドでスポーティな印象だ。そして木目のようなニットや大きめにサイジングされたブラウンのベロアジャケットを合わせたスタイルは、異国の民族衣装のような雰囲気を醸し出す。このようにあえて布を巻くことで、ひとつひとつのアイテムが際立ち、様々なコーディネートへの想像力を掻き立てている。
パレットはブラックやカーキなどのベーシックなカラーが中心。そこにパンツに見られるイエローや、ライダースジャケットで使用されたシアンブルーが差し色として加わる。また、イエローのタータンチェックはMA-1の背面や内側の袖部分に配され、コーディネートにアクセントをもたらしている。
作業服のようなルックも目につく。やや長めのショルダーストラップがアイキャッチングなブラックのジャンプスーツを着たルックは、まるで工房で働く少年のよう。その他にも、胸からお腹にかけて配されたレトロなボタンがついた細身のロングコートの下には、裾を絞ったぼんたんのようなパンツがのぞいている。