企画展「北斎の植物図鑑」が、⻑野・小布施の北斎館にて、2024年9月4日(水)から11月10日(日)まで開催される。
江戸時代を代表する絵師・葛飾北斎は、植物を描いた作品を数多く残しており、草木や花、野菜、果物など、その種類は100種類以上に及ぶ。また、松の葉をはじめ、さまざまな形の葉にも関心を抱いて描きとめている。企画展「北斎の植物図鑑」では、北斎館が所蔵する北斎作品のなかから、植物を描いたものを紹介する。
小布施は古くから、「巴錦(ともえにしき)」と呼ばれる菊の栽培が行われてきた。巴錦は、花弁の外側が黄色、内側が真紅色という、華やかな佇まいが特徴。晩年に小布施を訪れた北斎は、この巴錦を作品に描いている。本展では、さまざまな種類の菊が咲き乱れる肉筆画《菊》、《桔梗》や「冨嶽三十六景」の《品川御殿山花見》など、北斎が花を描いた作品を展示する。
浮世絵ばかりでなく、『北斎漫画』といった版本にも、北斎は数多くの植物を描いた。そこには、見開きのページを埋めつくすように、さまざまな種類の植物が描かれている。それらは、実際の植物の質感やみずみずしさが伝わってくるほど、それぞれの特徴を捉えている。会場では、植物の憧憬に対する北斎の関心を窺える、版本の数々も目にすることができる。
企画展「北斎の植物図鑑」
会期:2024年9月4日(水)~11月10日(日) 会期中無休
会場:北斎館
住所:⻑野県上高井郡小布施町小布施485
開館時間:9:00〜17:00(入館受付は閉館30分前まで)
入館料:大人 1,000円、高校生 500円、小・中学生 300円、小学生未満 無料
【問い合わせ先】
北斎館
TEL:026-247-5206